「イオンを見る」 化学イメージセンサ

当研究室では、イオン濃度の空間分布を画像化することができる化学イメージングセンサの開発を行っています。通常のイメージセンサは「光を見る」センサですが、化学イメージセンサは「イオンを見る」センサです。

化学イメージセンサは、半導体基板上にセンサ面となる絶縁層を形成した構造を持ち、イオン濃度の空間分布に対応して、センサ面上に電荷密度の分布が生じます。これに対応する形で半導体中には空乏層幅の空間分布が生じるため、その静電容量を各点ごとにレーザ光で読み取ることにより画像化します。

 

化学イメージセンサの原理図

この原理を用いて、pH(水素イオン濃度)画像のほか、様々なイオンの分布画像を測定することができます。応用例としては、電気化学システムの分析のほか、生菌の検出、細胞の観察、マイクロ流路デバイス内部の可視化などがあります。

 

電解質溶液の電気分解によるpH分布の観察

   
       
 

大腸菌コロニーの代謝観察

培養神経細胞の観察

  

 
       
 

マイクロチャンネル内部のイメージング